2003年公開シンポジウムアンケート結果

No.
シンポジウムはご期待にお応えできたでしょうか?
ハザードマップの役割や今後の発展性に関する考えをお聞かせください
災害軽減のため、学会や地理学(あるいは学問一般)に期待するものがありましたらお聞かせください
1
良い点:現状再確認できた。悪い点:HMの今後の展開や学術的見解をもっと聞きたかった
HMの役割発揮させるには市民の理解が最重要
各種災害シュミレーションに必要な基礎データの蓄積と高精度化
2
良かった
発生確率などを平易に判る表現が良い。個人住宅で読み取れるIT化を要望
公開講座、シンポの開催をお願いしたい。
3
学際的で良かった。今後も地形気候人文と様々な分野にまたがるシンポを希望。
大いに発展すると思う。
地理評特別号にまとめて欲しい
4
はい。HM最新情報の多角的説明により有意義な情報を得た
災害状況変化に迅速対応し情報発信できるシステムの構築
HMやWeb情報を統合化する標準規格作成に関する推進役
5
火山洪水現状報告興味深かった。地震は非常に適切にまとめられていた。後半のIT技術、WebGISも勉強になった
火山の講演にあったように、学術、行政、広報マップを適切に区分けし、各々に対する研究者の役割を適切に認識することが重要
6
市町村関係者側の意見実情が出ていない
災害現場を知り、作り方に反映させること
7
WebGISについて、各機関の様々な情報の共有化の道筋をつけることが大切。行政研究所がもっているデータを1つのフリーのweb GISで個人が見たり調べたりできる仕組みができることを期待。どこが主導していくべきでしょうか?
8
HM作成結果はもとより作成プロセスでの問題を指摘して欲しい
学校教育総合学習に取り入れるなど、知識を広げることは意義深い。複数の専門技術のハイブリッドを行いうるフォーラムシンポ委員会を夏季に行って欲しい
9
様々な分野の話が聞けたのは良い
フィールド科学の成果を社会へフィードバックするベストな方法である。一方HMは現在の生き方を維持するためのものか?新しい生き方へ導くためのHMは考えられないか?→都市のあり方など。個別性の科学である災害をどうとらえるか。ひとつの流れにとらわれるようになると問題かもしれない。情報システムはこの点も考慮する必要あり。
教育が重要。身近な環境を知ることが重要
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想定をこえる参加者。目標と課題が示された。
通常期における防災情報の普及。発災時に確実に情報を伝える(Webの不安定性)
情報の受け手としての市民、社会の対応について人文地理・社会地理系の貢献が必要。
11
HMを住民がどう受け入れるか、住民との対話が必要。
各ハザード分野で地理学者の取り組みは不十分であったが、これでHMの進歩が終わるわけではない。幅広い分野、特に人文社会系地理学者の参画、GISの活用方法、社会災害の係わりなどを研究することが望まれる。
12
作成を中心に話題が多く、利用、特に住民認知や利用に関して話題が少なかったことが気になりました。
住民に利用されなければ価値がないと思います。
13
勉強になった。
ここ5年を対象に、10年を見通して重点的に高度化をはかるテーマであると考える。
私の講義名が災害地理学であるので、活発になってほしいと望んでいる。最近、文科省の防災分野の研究開発委員会では、災害防止を減災問いう言葉を使っている。
14
盛会だったと思います。
地形分類図を作ったのですが、ハザードマップに活かすにはどうすればよいか考えたいと思います。
15
自治体の熱意があっても、予算が不十分なため、見送られるケースが非常に多い。市町村に対する補助金を早急に整備する必要がある。
16
非常に参考になりました。自分がハザードマップについて知った情報よりももっと進んでいるということを知って刺激になりました。
ハザードマップを用いた防災教育という点で、まだまだ考える余地があるように思います。早い段階で地図になじんだり、自分の住む土地についての関心を育てるために、ハザードマップを活用していくことができると考えます。私の研究でも防災教育についてもっと深く考えていきたい。
マップ作成の裏方としてのみでなく、より住民の理解と関心が得られるように、行政と協力して、説明会などに積極的に参加することを望みます。技術の進歩に住民の理解が追いつけるかが課題だと思います。時にインターネット等は一方的になりがちなので。
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各種のハザードマップ作成に研究されており、取り組まれている。
ハザードマップの役割は今後も発展するように思われ、さらに検討されることを望む。
国土地理院では、災害調査図や火山土地条件図、活断層図、沿岸土地条件図等主題図等を作成しており、災害軽減に利用していただきたい。
18
ハザードマップ作成段階の話も聞けたらよかったと思います。
ハザードマップが現在行われている地区・県の限定をなくすこと。国内どこでも災害に関する情報を共有できること。町内レベルの教育ができる程度の情報の提供、共有。
メディアにより情報、学会内容の公開を行う。ただし、一般の人が混乱しないように、かつわかりやすくするよう、表現を視覚化したり子供でもわかる文章を必要とする。
19
観念的に少し方向性が見えた。
20
よかったと思う。
1)社会科学の面殻の研究が必要 2)情報伝達科学の研究を進めるべき
今後も他学会(応用地質学会、砂防学会、地すべり学会)と共催してやったらどうか。
21
ハザードマップの役割や各災害でのハザードマップの作り方など大変参考になりました。
僕は災害の被害にあったことがありません。だからハザードマップをどこで見ることができ、どのように役立つかも知りませんでした。僕のような若者はたくさんいると思います。そんな若者がハザードマップを見たくなるような、または見なくてはいけないような状況を作ってくれるといいかも、と思いました。
22
情報が多くよかった。テーマ、マーケティング、プレゼン、考え方、の切り口が様々だったので、総合的に理解できた。
教育への利用で、小・中・(高・一般)でレベルが違うものが欲しい。
ハザードマップ教授方法、ハザードマップ総合教育。
23
半日でいろいろな種類のハザードマップを概観できたのは有益でした。
各家庭にあるプリンターはたいていA4サイズだと思います。A4サイズに収まるデザインの、個人向けのハザードマップ作成環境ができるとよいと思います。
学校教育、特に小・中学校向けに、実際にハザードマップを作る授業を展開して頂きたい。海外の発展途上国にも応用できるノウハウを整理していただければ幸いです。
24
参考になった。
GISやWebMapping技術を使った動的なものへ。現状の地図の表現は様々でより分かりやすくする研究がも必要。
25
各種の災害ハザードマップ策せ院考え方、データベースの共通性に期待。
既往災害のシナリオ評価と将来の確率予測に基づく災害評価の融合技術の発展に期待する。
26
非常に有意義であった。
重要性が社会的に認識されだし、今後ますます発展性がある。
今後もより頻繁に開催を期待する。
27
ある程度基本情報が得られた。
公表時の災害発生予測に対する限界を同時に示し説明することが必要。
住民自身が避難判断ができる様な情報を提供する必要がある。最終意志決定は住民が自己責任で行うという認識が必要。
28
時間が足りない、質問時間が少ない。
29
大変参考になり、有益。
住民の立場からのマップ作り、Web上のデータの活用に期待。
防災と都市の環境保全との連携が必須。
30
大変参考になった。動的ハザードマップに期待。電子国土の完成を望む。
住民への公開と日常への啓蒙が必要。
31
WebGIS、動的ハザードマップなど新しい情報が入手できた。
WebGISの様々なシステムを普及させることで、多くの人にとってハザードマップに親しみが湧く。
一般住民に対する防災意識の植え付けを図る。
32
法的整備、WebGIS上でのマップ、リアルタイムでのハザードマップが必要であると感じた。
防災教育、とくに住民の意識が重要。
33
シンポジウムの質疑応答の時間を多めに取る。
自治体での格差が気になった。避難ルートや避難場所が危険地帯など,特に学校での防災教育について見直しが必要と考えている。
自身の学校で今年度防災関係の地域調査を実施した。その結果,災害軽減には,オリジナル防災マップの作成と情報公開,意識の高揚・訓練,避難場所の見直しと検証が必要。
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リスクマネージメントへの発展を希望します。医療施設や道路閉塞等。
埋没微地形等の考慮が必要なのでは。住民参加の双方向性情報の管理が問題になる。下手をすれば全く「うわさ」の集合や「差別」の原因になりかねない。
閉鎖性から抜けだし,情報公開を積極的に行い続けること。
35
防災についての総合的な意見が聞けて有用だった。
今後,GISを応用した防災管理が行われていく中で,この情報をどうやって一般の人々に伝えていくかが重要であると思う。
36
リスクと住民活動について,社会地理学の立場からのコメントも欲しかった。
リアルタイム化は歓迎すべき方向ではあるが,パソコンを利用できない世代や障害者に対する対応が今後どうなるか問題であると考える。
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GISを基にしたハザードマップの作成の努力がよくわかった。
ハザードマップの社会的認知がまず必要で、ハザードマップ法の制定は必要な気がする。なぜなら関西,西日本では市街地のハザードマップ作成は非常に難しい。
学会・行政・NGO等の横断的な防災への対応が必要であると思われる。例:淀川流域調整委員会など。
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新しい情報を沢山頂きました。
如何に使ってもらえるかが最重要課題。現在のHMが「社会的(=他分野)ニーズ」にも充分合致しているか再度綿密に検討すべき。
土木・都市工といった近接分野との情報交換が一層重要となると思う。是非,合同シンポなどを積極的に開催して頂きたい。
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現状から,目標,越えなければならないハードル,住民側からの立場からなど,多様な情報が得られた。
重要。ただし,シンポジウムで出ていた意見に加えて,不動産価値の評価(資産価値の低下)など,社会の受け入れなど乗り越えなければならないものもある。
防災教育につきるように思う。日本は自分の命は国が守ってくれると思っている人が多い。自分の命は自分で守る意識を向上させる義務がある。そのためには個々が判断できる情報を提供すべきである。
40
期待通り
いろんな分野の人が共同で検討する場が必要
41
多様なハザードマップの現状を知ることができて良かった。行政との係わり、住民との係わりについての話がやや不十分。
住民が自らのリスク管理として利用するHMの例を碓井先生に聞かせていただき、さらに双方向の情報交流をベースに据える形でリスク管理ができるようになるとしたら、行政の防災に係る公共事業の進め方が変わらざるを得ない。市民の意識向上を図る上で重要なツールになることが期待。
保全生態学者が自然・生物多様性保全に果たす決意表明をしているごとく、地理学者は大きな声で宣伝して欲しい。「実社会フィールドで仕事します」と。今日はその第一歩でしょうか。
42
いろんなハザードマップがありますが、一市民としてはどのように活用すれば良いのでしょうか?
研究者と市民の距離は非常に大きいと思う。
43
地震については概略のみで残念。他のハザードマップについては全体像が理解でき、感謝。
地震ハザードマップを住宅の保険料率に適用するため、手法とプログラムを無償で公開する方向で検討して欲しい。
リスクについても空間分布を作成できるように。高精度化も望む。学会や地理学の新しい知見も期待。横浜市のような詳細情報をプログラムごと公開する方法で働きかけて欲しい。
44
YES。 ずいぶん真剣にかなりの知識が蓄積されていることに驚いた。GISが役立つ可能性が大きいことが分かった。
多くの情報を統合して公開できると良い。一住民としては通常時の啓蒙は難しい?
どんどん民間(住民)に役立つようなことをやって下さい。十分なノウハウをもたれているのですから。ITを使えれば良いのでは。
45
防災を含め、地理についての知識の普及に、学会も活動の巾を拡げるべき。地理についての知識の欠乏は国民的マイナスであると思う。
46
大変面白かった。
「地理学会は理科だな」とのコメントがあったが、一般人から見ると「力を持つ科学分野」と思う。その意味で、一般人と学会の認識の差を思う。
地震が起こる前に関東地方のマップを作って欲しい。被害想定を含めて。
47
公開していただいたことに感謝。とても意義深い。これからも開いて欲しい。
現象型から複合型へ。そのためには各マップの標準化が必要。
一般への災害に関する知識の衆知、ハザードマップの公開、行政の思惑に縛られない学術的に正しいマップを作って公表できるのは「学会」。
48
貴重な情報を拝聴できた
住民レベルに如何におろしていくか。町内レベルのHMが最終目標です。
小中学生に専門的な内容を年1回でも講義していただきたい。
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近頃の大ヒット
一般市民はHM以前、地図の知識も地識も矮小で貧困。市町村の担当職員の研修が必要
気象予報士があるように、それ以上に必要なのは災害対策士のような国家資格の制度を作る組織的キャンペーン。自治体や公共大病院、デパート、大経営体には、災害対策の専門担当者をおくことを義務づける。
50
いろいろなハザードについて話が聞けて良かった
国民の安心・安全な生活を確保するために必要であり、発展する。しかし、色々なハザードがバラバラに扱われていてはだめで、複合災害も十分に考慮する必要がある。
たしかにHMは地理的性格を強くもっているが、それは科学的に正確に説明できる理論に立脚する必要がある。地理学会だけでクローズしたマップ作成には限界がある。
51
大変良い勉強になりました。是非このような機会を再度催してほしい。
一般の国民に対し、情報の認知に対し、細心の注意を払うべき。
52
長らく地理学会に参画し、ある意味、閉鎖的な体制に辟易していたが、このようなシンポジウムが開催されるようになったことに非常に驚いた。今後の発展を期待し、また積極的に関わっていきたいと思います。
ステークホルダーとのコンセンサスをどうとるかが、何より重要。GISの可能性は大いにあると思いますが、技術論、シミュレーションのみが先行し、"人間"の視点が軽視されないことが必要。
(コメントにもありましたが)地理学的視点、人文−理学の融合など、重要な役割をもつポテンシャルがあると思います。今後より積極的に社会、行政、市民向けの提言活動を進めていくことを望む。
53
全体として満足。ただし、自分の専門である斜面のHMについては諸外国のHMなどもあるので、もう少しつっこんだ話があれば良かった。
色々なHMがバラバラに存在すると、ユーザー(国民)にはわかりにくい。土地の安全性と危険に対する対応方法として、全体として統一的なハザードマップシステムがあればよい。
HMに対する地理学(学会)としての一般的な提言ができないか。また、地理学会が提言をさらに進めて、ハザードマップ法的なものを作ることをすすめてみる、など。
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ニーズの高いテーマに、充実最多メンバーでの企画で、感動した。
GISをベースにインターネットで公開される形で、充実させていく必要がある。
近年の災害を見ていると、常に予期できぬ新しいことが出てくる。そういう側面を常に意識できるよう、教育が重要。